今日の“陰陽栄養学(いんようえいようがく)”は、支える役目の多い奥様へお伝えしたいと思います。
病気での後遺症で苦しんでいる人を目の前に、「どうしようもない状況」が続くと、自分の心が折れないようにするために、あまり何も感じなくないよう精神がシャットアウトしていく現象があります。
これは決して、冷たい性格になったのではなく、精神がダメージを受けて「支える側が動けなくならないよう」、本当の意味で家族全体が不幸になってしまわないようにする為、「支える心と力を失わないための防御反応」なのです。
陰陽栄養学の記事をはじめて、「励ますことが出来ない自分がいる。」というお声と、「リハビリ」にはどうしたら良いですか。という質問がありましたので、今回は“痛み”を軽減するための栄養学について、少し話していきたいと思います。
正直、深く広く、難しい部分なので、まだ時期的には早いかと思いますが、なるべく入りやすい所をお話させていただきます。
難しくなってしまったりした場合には申し訳ないですが、分かる範囲から、少しづつ活用していただけたらと思います。
■『病で弱っている心身を相手にするときは、生まれたての赤子を対処するものと思うと良い!』
(これは、病気でイライラしている人を相手にするときの心得です。)
生き物というのは、元氣であればあるほど、ムリが出来ます。あたりまえのことですが、元氣でないときに、ムリをすると身体が壊れます。
そして、ムリをしようとする原動力は、身体を守ろうとする「“本能”の防御の部分」とは、真逆の位置にあります。
「“本能”の防御」が危険を訴えなければ、「理性的や情動的」なこと。要はやりたいことや言いたいことをいろいろな「記憶や情報から判断」することが出来るわけです。
ただし、病で少しでもムリな動きをすれば、身体が危ない状況になる。というときは、やりたいことや言いたいことを考えさせないよう、ブレーキをかけます。それは様相として「痛み」であったり、「朦朧とした意識」としてあらわれます。
休ませる為に「“本能”の防御」が最優先で起こしている内容です。
これは赤ん坊が、「お腹すいた時」も、「気持ちわるいとき」も、「嬉しい時」も、「気持ち良い時」も、泣いたり、ただ大きい声を出すのと同じです。
では、それを踏まえた上で次の部分に移ります。
■赤ん坊は、濃い味や消化に悪いものは食べられない。病のあとはそこも同じ。
赤ん坊は、塩は1日で0.3グラムが適量と言われます。それは“陽(温める力)”であれ“陰(冷ます力)”であれ、どちらに傾くのも弱い状態です。
消化力もまだまだ弱く、成長することによって強くなっていきます。
臓器が“熱”をもって対応したり、”水”をもって対応することが、大きく出来るようになり続けていきます。要は”偏り”に強い身体。または“偏り”を調整し、自身の栄養として取り込む力が強くなっていくのです。これが健康です。
病の状態とはこれが弱い。
だからこそ、生きるための“陽”の力は必要でありながら、”陽”の強いものは食べられない。という状態に落ち込んでいるのです。
ということはどういうものを食べたら良いのか。
“中庸(消化にもっとも負担をかけない。)”ものでありながら、食したあとに“陽”の力を補えるものを召し上がれば良いのです。
では一例です。
“重ね煮”
今の時期ですと
下から「昆布」「白菜」「ブロッコリー」「大根」「かぼちゃ」「白ネギ」「人参」「麦」です。
ここに、1カップの水を入れ、「少量の塩」を入れます。中火で蓋をして煮込んで下さい。
野菜が軟らかくなったら出来上がり。(最初15分は決して蓋をあけて蒸気を逃さないように。)
※密閉するということではありません。焦げないようにすることと、“食”の“陰陽”が
整うようにするためです。
それでは続きは明日です。今日もお読みいただき
ありがとうございました。
陰陽栄養士 上地弘三
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