さて、身体に負担をかけないようにしてあげるためには、『様々な役割』には得意な時間帯がある。というお話をさせて頂こうかと思います。
突然ですが、「9時5時。(くじごじ)」というと何を想像されますか?
「仕事の就業時間かしら?」
ある意味正解です。
9時あたりの時間帯と、17時あたりの時間帯は「身体の機能のある役割」が活発にはたらく時間帯です。
身体の変化でお話しますと、風邪を引いた症状のときなどは、この二つの時間帯に体温はぐんと上がります。
もうわかりましたでしょうか。理由は”免疫”が良くはたらく時間だからです。
熱が上がると、あわてて解熱剤を入れてしまう方がおりますが、身体に体力があるうちは、
大いに“免疫”をこの時間帯はたらかせてあげて下さい。はたらかせてあげることで身体の中の掃除をしてくれます。
何をして上げたらいいか。「特になにもしなくて大丈夫。」ただ、熱が上がっても慌てすぎないことです。※もちろん39℃など高熱の場合は別ですが。
体力があるのに、解熱剤などをいれると、薬を分解するのに力を使いすぎて、“肝臓(かんぞう)”が疲れてしまいます。そうすると、熱があがらないかわりに、身体の中のお掃除がされないので、「なんとなく、風邪のような症状がつづく。」「気持ちが、すっきりしない。」など、体調不良が長引いてしまいます。
では、次。
熱が下がったあと、動けるようになった時、やってほしいことがあります。
それは熱が下がってから3時間は、ヒマであったとしても動かずおとなしくしていることです。※眠る必要はありません。
人は熱が下ると、元気になったと思い動き出してしまう方がいます。
これは誤解で、熱を上げて身体の調整を行ったということは、『身体を休ませたということではなく、身体の調整を行ったという行動なので、身体は逆に疲れています。』
熱を出し切って疲れたあとは、“陽”も”陰”も両方共に消耗しています。
どうしてかと言えば、熱を上げたのは”陽”の力で、そのあと平常体温まで熱を戻したのは”陰”のはたらきによるものだからです。
そういった場合、“陽”の力も”陰”の力も補給できるものが良いです。
たとえば、少し乾煎りした“塩梅干し”
他には“しょうが紅茶”等ですね。
応用すると、梅干しと昆布をいれ、ほうじ茶をそそぐ、「梅昆布番茶」などもお薦めです。
さて、最後に慢性的につらい方の場合、熱が上がっていないから上記には該当しない。と考える方がいらっしゃるかもしれません。
ですが、体温が変わってないようにみえても、『実は同じ反応は身体の中ではちゃんと起きています。』
なので、慢性的にどこか痛がっている場合においては、要は熱が上がらないからこそ、取りきれていない汚れが残っている。ということで、
食事などは、重ね煮で消化に負担をかけず“陽”を補い。
時々、生姜紅茶や、梅昆布番茶で、“陰”と”陽“を共に補い、
熱が出やすい身体をつくりながら、熱が下がったあとはしっかり休む。
この繰り返しで、調整していきます。
痛みのある慢性病のある方で、身近な人がやってあげられる場合、どうぞ試してみてください。
一つ光がみえるかもしれません。
それでは、本日もお読みいただき、ありがとうございました。
陰陽栄養士 上地弘三
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