「はー、温まりますね~。」11月も中頃を過ぎてくれば、当然といえば当然ですが肌に刺さる風も冷たく冷気の強いものになってきます。そんな時、ほうじ茶をいただいて温まります。
前回のつづき。「強くしてくれる力」のお茶ですが、一つは「寒くても、寒さをはねのける熱量を発揮できる身体!」そんなところを想像してみてください。
さてどちらでしょう・・・・。「優しくしてくれる力」が“緑茶”でしたので「強くしてくれるお茶」は、“ほうじ茶”ですね。
では、また同じく背景を一緒に考えていってみましょう。ほうじ茶は、すごく簡単な言い方をすると、“煎って熱した茶葉”ですね。“若い葉”の緑茶と比べれば、当然”陽”(温める力)は強くなります。
では問題です。熱すればどんな食材も“陽”になるでしょうか。
こんな聞き方をすると「いえ、そんなことはないのでは?」とお声が聞こえてきそうです。
その通りでして、ほうじ茶が“陽”として働くにはいくつか条件があります。それは原材料である「茶葉が“陰性”に傾かない状態になっている」ことです。
では、それはなんなのか。まず「緑茶」の特徴をもう一度考えます。緑茶は摘んだあとあることをします。それが進むと日持ちがしなくなってしまうからですが、結果時間がたっても”陰”(冷やす力)が増していかない理由になっています。
茶葉を摘んでからすること。それは”発酵”(はっこう)をとめているということです。発酵とは“菌”などの微生物のはたらきによるものです。ちなみに“陰陽学(いんようがく)”でみると“菌”は“陰(いん)”が強い生き物です。
そのはたらきが長く続くと“陰”が強くなってしまいます。
二つ目、ほうじ茶が生まれたきっかけをWEBなどで検索すると出てくる内容があります。「時間がたった緑茶を煎ってみたら、香りも良く、美味しかった。」
この「時間がたった」が重要です。状態が保たれ時間が経っていくと“陽性”の力はましていきます。ただ時間が経てばいいというわけではありませんが、このように様々な条件のもとに食品の”陰(冷やす力)”や”陽(温める力)”は決まっていきます。
緑茶の薬効も紹介しましたので、ほうじ茶の薬効も紹介致します。
・感染に対する抵抗力を高める。
・動物のガンを予防する物質を含む。
・毛細血管を強くする。
・おだやかな沈静力としてはたらく。
ちなみに、お酒が好きな方が帰り道”ほうじ茶”を召し上がると、肝臓がもうひと踏ん張りがんばってくれるので、アルコールの抜けが少し早くなります。
ただし、もうひと踏ん張りさせるわけですから、ムリをさせて疲れさせすぎないよう注意して下さいね。
まとめです。
「優しいお茶」はリラックスするお茶。
「強いお茶」はもうひと踏ん張り気力を高めるお茶。
その時の気分でためしてみてください。
陰陽栄養士 上地弘三
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