続きです。
昨日は“肝臓(かんぞう)”の大切な仕事「解毒」についてお話しました。
今日は「血流」についてです。
「血流」が大事と言うのは良く耳にします。最近では「毛細血管」丈夫にすることを話している先生達が多く、とても素晴らしいな。と思いながらお話を伺っています。
ただ、少し聞いていてわかりづらい部分がありまして、「毛細血管」を丈夫にすることと、「血流」がよくなることが、同じような感覚に聞こえてくることがあります。
両方大事ではあるのですが、だからこそ「血流」が良くなることと、「血管」が丈夫になることは、違う。というのを、お話させていただきます。
「血管」の丈夫さというのは、柔軟であったり、強固であったりという“血管の質”そのものをさしています。
当然「血管」は大事なのですが、「血流」がしっかりしていないと、血は流れていきません。
では、“「血流」がしっかりするとは何か。”
それは、必要なところの血管を開いて、そこに血が流れるようにし、『目的の細胞に栄養を与えるはたらき』そのものを指します。
「え?全部必要な細胞でしょ。」
はい、その通りではあるのですが、良く使う細胞は消耗が激しく、あまり使わない細胞は、少し血管を細くして、供給量を減らすことで、待ってもらうのです。
仕事に例えると、忙しい所に人を補充し、早く仕事を終わらせることで、効率よく速やかにすすめていく。ということです。
要は、必要な場所を優先させるのが“「血流」がしっかりする。”ということです。
そして、「血流」の調整するのが、“肝臓”なのです。
これを“伝承医学”では”疏泄作用(そせつさよう)”と言います。
また難しい言葉が出てきたな~。と思いますよね。
“疏泄”とは「切り開いて、緩やかに通す。」という意味です。
『血管』を“肝臓”は、きゅっとしめたり、開いたりする指示を出しながら、『血流』を調整しています。
想像をするならば、肝臓のはたらきを「木」に例えると分かりやすいでしょうか。
・身体の「足」が“根”。
・身体の中心は”幹(みき)”。
・隅々外側が”葉”。
栄養の流れは「枝(血管)」を通り、届けられる。
それが『血流』で、それを調整する“臓器”が”肝臓”である。ということです。
「すごく、大切なのね。」というのは伝わりましたでしょうか。
では、目の話しに戻りたいと思います。
『目の特徴』というのは
・パソコンや電磁波等もありますが、とにかく起きている間、よく使う場所。
・潤いがあり、ゴミを引き寄せやすい。
・目が乾燥しないように身体はいつも調節している。
『目が元氣』ということは、目が常に回復し続ける状態ですね。
ということは、「疲労にも負けず、ゴミにも負けず、いつでも栄養と潤いが供給され、目の老廃物や汚れが掃除される。」そんな状態を保つということですね。
それに必要な身体の力は、何を強化したらいいのか。
そう、それが、「解毒(げどく)」と「血流(けつりゅう)」
だからこそ、“肝臓(かんぞう)”の強化なのです。
では、いよいよ、食事法の説明に入っていきます。
では次回。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
陰陽栄養士 上地弘三
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