水分をとるなら、「さゆが身体に良い。」というのを聞いたことがありますでしょうか。聞いたことがある方は、どうしてさゆの方が良いのかはご存知でしょうか。
内臓があたたまるから?冷やすのが身体に良くないから?
どちらでしょう。今日はそこを一緒に考えていきましょう。
まず、それを考える前に、さゆと常温の水の“陰陽”を話していきたいと思います。
今日は内容としては少しむずかしいです。だからこれを知ると「何が分かるようになるのか。」を明確にしておきます。それは、“熱が急に出た時に飲むもの。”と“持続的に熱が出ている時に飲むもの”の選び方がわかります。
早速“陰陽学”の視点から入ります。まず、水とは冷やすから“陰性(冷ます力)”ですね。では、さゆは”陽性(温める力)”でしょうか。こたえは2回めでお話ししたものを引用しますね。
※「たとえさゆであっても、身体の中で吸収される時には温度は下がっていきます。そしてやはり水分ですから、多く飲めばのちのち小のお手洗いにいきたくなることでしょう。ということは、飲んだ時は温まりましたが、のちのち冷える原因になるので、これは陰陽学では“陰性”」
上記理由から、”陰性(冷ます力)”ということになります。
この二つは“陰性”でありながら、性質が少し違います。
・湯冷ましは“陰性(冷ます物質)”の中に、温度としての”陰性(冷ます作用)”をもっています。
それに対して
・さゆは”陰性(冷ます物質)”の中に、温度としての”陽性(温める作用)”をもっています。
身近なところで、想像していきましょう。常温の水をのみます。喉をとおる時の清涼感は美味しいですね。食道や胃を冷まし、十二指腸、小腸を通り、大腸で吸収されていきます。その間、冷ましすっきりします。
さゆを飲みます。食道や胃を温めます。ほっとしますね。十二指腸、小腸を通り、大腸で吸収されていきます。その間、身体がポカポカしますね。
ということは、常温の水はそのまま最初から最後まで“陰性(冷ます力)”ですが、さゆは最初もっている”陽性(温める作用)”をふれる細胞に伝えながら水に戻っていき、”陰性(冷ます力)”として吸収されます。
簡単に言いますと、消化器官を温めたあと、吸収されてから冷やす。ということです。
では、熱が急に出た時はさゆ。常温の水。どちらが良いでしょう。
こんなことを聞いたことはありますでしょうか。「熱が上がるのは”免疫”が上がっていいのだけれど、”脳にダメージ”がいくような上がり方はまずい。」これは、免疫が上がるには身体が熱い方が良いのですが、脳が熱いのはよくないのです。
ですので、急に熱があがってきたときには、まず、水を少しずつなめるように召し上がります。これは、「熱をあげようという“身体の免疫作用”」が”脳へのダメージ”にならないよう、上半身に”陰”の力を入れて、ちょうどいい状態にする為です。
ただし、ごくごく飲まないことです。“陰”を勢い良くいれると、身体は反応して、ますます熱をあげようとしてしまいます。
では、持続的に熱が出ている時はどうしたらよいか。
この時に選ぶのは“さゆ”となります。
少し長くなってしまいましたので、続きは明日になります。
本日もありがとうございます。
陰陽栄養士 上地弘三
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