これは昨年10月下旬に受けた食事相談です。(女性)
■逆流性食道炎に2年位かかっていて、胃が朝方重だるい。
何か良い方法はありますか?
逆流性食道炎の説明をさせていただきます。ごはんを食べて飲み込むと、胃に送られます。
この胃に送るまでの道を「食道(しょくどう)」と言います。
食道炎とは、ここが何らかの原因で炎症するときに起こります。
胸焼けだったり、気分が悪かったり、夜眠れなかったり、食べると気持ち悪くなったりします。
ちなみに“逆流性(ぎゃくりゅうせい)”がつくとどうなるかと申しますと、『胃の中のものが食道に流れ出して、炎症する。』ということで、”逆流性食道炎”と言います。
「胃が朝方、重だるくて。」というところから、のどが最近引っかかっているような感じがあるとのことでした。
身体としては背中が痛くて、特に右の背中が痛い。
夕方になると、胃が重だるい。ゲップもでる。
とのことで困っておいででした。
栄養学で申しますと、胃と食道の間にある「括約筋(かつやくきん)」(胃酸がもれないようにする。)がちゃんと閉じなかったりすると、胃酸がもれだして、食道を溶かしてしまうのが炎症の理由です。
暴飲暴食や、ストレスが原因と言われています。
では、どうしたら良いのか。
方向性を決めるために、加えてこの方にいくつか質問をさせて頂きました。
分かりましたのが
・夜中にトイレに起きる。
・便秘気味もあった。
・最近まぶたがかゆくて、アレルギーっぽい液がでる。
・味付けは甘いものが好きな傾向。
・あごが悪くてあまり噛めない。
・水はあまり飲まない。
まず「冷え」がある。
そして「消化力低下」がある。
加えて体内の「栄養分」の調整が出来ていない。
というところから。“粘膜保護食”“汚れた水分排出食”“陰を排出する方法”を話しました。
粘膜保護とは、括約筋を助ける食事です。
加えて胃酸から守る食事を指します。
汚れた水分で、どこを気にしたかともうしますと、東洋医学でいう”津液(しんえき)”という、血液以外の身体の水分に着目しました。
津液はリンパ液などをイメージするのもわかりやすいでしょうか。
そして冷やす原因である「陰」の排出ですね。
後日お礼のお手紙を頂戴しました。
手紙を読み、あとから分かったことですが、相談を頂く前の夏から寝苦しく、夜中の1時か2時には目が覚め、熟睡が出来ていなかったこと。
胃の不快感に加え、頭痛もあったことを知りました。
この内容を載せさせて頂くにあたり、お電話でお話ししたのですが、「おかげで元気ですよ。今でもちゃんと続けてますよ。」というお声には本当に感謝の想いでいっぱいです。
当然ですが、胃とは消化する場所ですから、「食事」がかわると本当にかわるのだなぁ。と感じる所が大きいです。
成分も大事ではありますが、その食事とは五臓には「どんな風にはたらきかける。」とみるのも、なかなかに重要な視点であります。
陰陽栄養士 上地弘三
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